「リモートワークスタイルチェック」に回答してみた

冨田

「リモートワークスタイルチェック」に回答してみたの目次

こんにちは。CTOの冨田です。 すっかり春になりました。 私の住んでいる札幌でもほとんどの雪が溶け、自転車に乗れることを喜んでいます。 今回はmugi-unoさんが公開されたリモートワークスタイルチェックの意図に賛同し、チェック項目に回答してみました。 mugi-unoさんはこのようなチェックリストを作った背景を「"リモートワーク"の認識ズレ解消のためにリモートワークスタイルチェックを作ってみた」で解説されています。 また本ブログでも過去にワークスタイルの紹介チームビルディングについてお話しています。 これらの記事もあわせてご覧いただくと、多面的にリモートワークの様子が想像できるでしょう。

本記事はKipp社の投稿時点の内容となります。 現時点で変更を予定している部分はありませんが、長い時間が過ぎれば社会状況の変化や会社の体制変化に伴ってルールが変わることも予期されます。 また主に開発チームの状況を紹介しており、他のチームでは事情が異なる部分もあります。 ご了承ください。

リモートワーク比重度

原文に沿って、各項目を順に見ていきます。

リモートワークの導入期間

「4: 継続してリモートワークを3年以上導入している」になります。 創業時点よりリモートワークを継続して導入しています。 Kipp社は創業後4年目にはいったところですので、年数の句切りは3年以上になります。

リモートワークの導入ポリシー

「5: 恒久的な導入であり、根本的な制度変更が行われることはない」になります。 私を始め多くのメンバーがリモートワークに強い意志を持っていますので、容易に変更されることはありません。 しかし企業体制が根本的に変わるようなイベントがあれば制度変更が避けられなくなる恐れも生じます。

リモートワークのマジョリティ度合い

「4: 全員が常にリモートワークの可能性がある(出社している可能性もある)」が該当します。 ほとんどのメンバー、とくに開発チームやプロダクトマネジメントチームのメンバーは全員がリモートです。 しかしkippは物理オフィスを所有しているため、オペレーション担当者が定期的に出社して郵便物や宅配物の対応にあたっています。

申請・許可の必要性

「5: 申請や許可は必要ない」です。 原則がリモートワークであるため、手続きはありません。 逆にオフィスの入室は登録制で、オフィスに入れない正社員メンバーもいます。

リモートワークの適用範囲

「5: 業務に関わる全メンバー(正社員以外も含む)がリモートワークを利用できる」 業務委託も含め、すべてのメンバーがリモートワークをしています。

出社義務

「5: 出社義務は無い」 出社義務はありません。書類のやり取りが必要な場合、郵送での対応が基本です。 ラップトップPCなど貸与物も宅配便で送付、返却しています。

リモートワークで必要なサービス・アプリケーションの取り扱い

「5: 業務で利用するサービス・アプリケーションはすべてリモートワークを前提としており、リモートワーク・非リモートワークによる差異はない」です。 コミュニケーションの大半をSlackとGoogle Drive、Backlogに集約しています。 特定の拠点でないとアクセスできないツールや紙の書式はありません。

情報のアクセス範囲

「5: リモートワーク・非リモートワークでアクセスできる情報に差はない」です。 上述のとおり情報はすべてクラウドサービスで管理されており、アクセス制限も行っていません。

その他の制度や特徴

最大の特徴はCEOとCTOがともにオフィスのある東京に居住せず、リモートワークをしている点でしょう。 冒頭でご挨拶したとおり私は札幌に住んでいます。 稀にオフィスや東京のメンバーに用事がある場合は飛行機で出張しています。 私は暑いのが苦手なので、夏が短い札幌の気候は大変気に入っています。

ワーケーション(保養地や旅行先で羽を伸ばしながら就業するスタイル)を時折実施しているメンバーもいます。 昨今では旅行じたいしにくくなっていますが、2019年の夏には1ヶ月弱ヨーロッパを旅行しながら就業していました。

住宅手当という形で、月に5万円を給与に加算しています。 住宅手当といっても出社しやすい居住することを推奨するのではなく、労働に適した住環境を整えてもらうための手当としています。 もっぱら業務に利用する機器は経費で購入できますが、長期に個人で使いたい椅子や机、ディスプレイにはこの手当を活用できます。 申請や清算もないので、単にその分給与が上乗せされているというのが実態です。

リモートワークの文化

同期・非同期コミュニーションの割合

テキストの非同期コミュニケーションが中心です。

同期的なコミュニケーションは「A: 同期的なものを使うこともあるが全て非同期の方法で代替することができる」と「B: 一部で同期的なコミュニケーションが必要」の両方のケースがあります。

開発チームの業務委託のメンバーなど関与の範囲が限定的な場合、すべてのコミュニケーションを非同期で行っています。 深夜や休日に作業するメンバーも多いため、管理者の負担を下げることにもつながります。

一方、複数のサービスや会社全体の状況を理解すべき立場では、プル型の情報取得で把握するのが難しいこともあります。 またテキストのメッセージ発信はタスクに基づいたものが中心となり、ワークスタイルなど目前のタスクと直接関係ない相談がしにくい傾向にあります。 必要と感じた場合は躊躇せずビデオチャットを行います。 参加メンバーが必要に応じて定例のミーティングも行っています。

ビデオや音声を繋ぎっぱなしにするようなことは行っていません。

テキストコミュニケーションの割合

「B: テキストが主で、補助的にビデオ通話・音声通話を用いる」に該当します。 非同期のコミュニケーションはテキストのみ、同期のコミュニケーションはビデオ通話が中心です。

すこし論点がかわりますが、状況に応じてビデオ、音声の送信をオフにしてもかまいません。 アバターで参加しているメンバーもいます。

コミュニケーション頻度

概ね「E: 成果物のみでやり取りをする」になります。 timesチャンネル(分報)や趣味のチャンネルでの業務に直接関連づかないコミュニケーションがありますが、話が長く続くことはないので雑談とはすこし違います。

働く時間

「A: 全員働く時間は定まっておらず、同期的なやりとりには調整が必要」です。 実際に深夜、休日に作業しているメンバーもいます。 とくに開発チームはそういった時間に作業している比率が高いです。 予期せぬ時間にミーティングを入れると寝坊してしまうこともあるので、全員が出席できる自信のある時間に調整しています。

最後に

今回はチェックリストに照らして私達のリモートワークの様子を確認してみました。 まさにmugi-unoさんの指摘するとおり、リモートワークと一口に言っても様々な観点と様相があります。 いままでのカジュアル面談では聞かれるままに取り止めなく語ることも多かったですが、このように論点が整理されていると説明しやすくなります。 就職や転職を考える方も、基準に沿って列挙されていると就職先の比較検討が容易になりそうです。 ずっとリモートで勤務したい方は是非kippもご検討いただき、興味を持たれましたらお気軽にpeople@kipp-corp.comまでご連絡ください。